これは、うっかり免許を失効(更新を忘れた)し、再度免許を取得するまでを、淡々と記録したものです。
ホームページの主旨とは関係ありません。

5月初め 発 覚

自動車保険の更新のための書類で、
「免許の有効期限」欄を記載するため、免許を見たところで発覚した。
免許には「平成16年の誕生日まで有効」の文字。
いままで、何故気がつかなかったのか不思議なほど、はるか昔に期限が過ぎていたわけだ。
免許更新の案内が来た記憶もないし、
駐車場の更新などで、身分証明として免許を提出したことも、
この期間に何度もあったと思うが、これも今まで見過ごされていたようだ。
1年以内の失効は救済措置があるが、
それ以上は「運転技術を持っている」と言う以外は、全くゼロから、やり直しとなるので、
読者には十分に気をつけてもらいたい。
私の場合、ずっとマニュアル車を運転していた、というアドバンテージもあり、
時間と金がもったいないので、
免許センターでの一発試験に臨むことにした。

5月中 準備

自動車―駐車場付の家にいながら車を持っていないという会社の後輩に一時的に預かってもらった。
駐車場―解約した。
自動車保険―自動車を譲渡したことにして、保険中断という形式をとった。
(解約してしまうと、次回再契約の際に、割引が適用されないため)
重量税―車の名義までは変えないので、普通に支払った。


6月21日 仮免許学科試験

事前調査で漠然と、午前と午後の2回試験があると思い込んでおり、朝勉強して午後に行こうと思っていた。
このため前日夜には、
余裕こいて、いつものようにソリティアにどっぷり嵌っていたが、
寝る直前に調べたら仮免学科の受付は「8時30分〜9時のみ」とのことであった。
そもそも住民票を午前中に取りがてら行くつもりだったのもあって、さらにあせることとなった。
必死になって「浦安市民カード」を探した
(駅前にある住民票交付窓口は、8時30分からだが、
浦安市民カードがあれば7時30分から自動交付できるからだ)。
普段使わないのでどこにあるかわからず、
1時間以上も探して、皮肉にも「失効免許書」が入っている免許ケースの中から、これが見つかった。

とりあえず試験を受けることだけはできる、と一安心して、勉強を始めたのが12時頃。
標識だけはざっと目を通していたし、8割方は常識問題だろうと、タカをくくっていた。

一から本を読む気もしないので、「ゲーム感覚で学べるソフトがあったらいいなあ」と思いWEBを探したら、まさにそれがあった。
このソフトは女の子のアニメーションが、出題と合否判定をしてくれるもので、もちろんすぐにダウンロードした。
いざやってみると、「ぜんぜん」で、結果は66点。
「ちょっと間違えすぎよ」と怒られてしまったため、違う問題で再チャレンジした。
似たような問題が多く今度は75点だった。

意外や意外に難しいので、「こりゃ無理かな」と思いはじめたのが1時ごろ。
もういちどWEBを探したら、「仮免学科」用の問題集というのがあった。
「仮免学科」は「本免」より簡単なのでは?という期待は、正しかった。
前述のソフトのおかげもあってか、50点満点中44点(45点が合格)とることができた。
別の問題で再挑戦したら、ほぼ満点だった。
「可能性は半々かな」と思いつつ、就寝した。

翌日、7時30分に住民票をとりに行った。
全然使わないので、カードがダメになっていることだけが不安だったが、大丈夫だった。
これで安心。
ちょうど受付開始の8時30分に幕張の免許センターについた。

無事受付を済ませて、いざ試験。
1時間後発表。
合格。
よかった。

仮免技能試験の予約を、直近でとれる7月5日の午前中にとり、帰路についた。



7月5日 仮免技能(1回目)

受験料金が4750円で、交通費を入れると、6000円近くかかる。
高く思えるが、50回受けても教習所に行くよりは安いので、
よっぽどのペーパードライバでなければ、教習所に行くよりかは断然得だ。
すでに5人が受付を済ませていて、6人目(ラスト)だった。
待合室には、大型、2種、大型2種、大型特殊、外免受験、の受験者が
合わせて30人くらいいた。
コースは3つあるが、この日が「第1コース」での試験である印が、待合室に掲示されていた。
1コースは40km走行→車線変更→坂道発進→踏切→優先道路進入→障害物回避→右折→左折→S字→見通し悪い交差点→クランク→降車
という順番で行われる。
真剣にコース図をにらみ付け、ポイントとなる部分を覚える。

試験は1人ずつ順番に行われるが、次の受験者が、前の人の試験の際に
後ろの座席に乗ることができるので、
実際には、1番の人だけが受験条件は厳しいといえる。


時間が来て、5人目の人の後部座席にのった。

乗車前の前後確認は採点に入っていない模様だが、
前の人は、物凄い確認アピールをしている。
(これも採点に入ると、私自身も事前にWEBで調べていたが、
直前の説明では、「ならし運転から降車まで」と言っていた。
どちらが、真かはわからない)

左折では、ぴったり左により、
見通し悪い交差点では、歩いたほうが早いくらいの徐行で、
左右を10回以上見ていた。
S字に入る前に1回切り返し。
クランクに入る前にも切り返し。
これで受かるのかなと思ってたら、どうやら合格の様子であった。


そして私、
いきなり右折後に右車線に入ってしまった。
すぐに気がついて左車線によったが、減点が気になる。
S字は難なく通過した。
さあ、いよいよクランクだ、というところで罠が。
「見通しの悪い交差点」をすっかり忘れていた。
左右の確認と徐行を怠って「○○さん、だめだよー。ここ突っ切っちゃー」と言われ、撃沈。
その後試験官の説明では、左折時の巻き込み確認も足りないとのことだったが、
最後の交差点の減点が大きかったとのこと。
(不合格の場合、降車前に、ワンポイントアドバイス(教習所ではないので、
詳しくは教えてくれない)を貰い、受験書類を返されるのである。)

予約受付窓口で、次回の予約をする。
学生が夏休みのせいか、最短で1ヶ月後の8月6日。
その日を予約し、会社へ向かった。


8月6日 仮免技能(2回目)

この日は3人目(ラスト)
仮免学科と仮免技能1回目でも見た人がいる。
あの人も前回落ちたのか。

この日は2コース。
S字→見通し悪い交差点→クランク のところが、
クランク→S字→見通し悪い交差点 と変わっただけで、他は前回と同じ順序だ。

あろうことか、いきなりギア入ったままエンジンかけてエンスト。
初歩的な失態をおかしてしまった。
が、これは採点にはいらないので、大丈夫。
クランクも意外と楽で、
鬼門の「見通しの悪い交差点」を無事クリアし、
見事合格。

事前調査では、「仮免技能」が最難関と認識していたため、
この時点で、ほぼ終わった気になってう浮ついていた。

ともあれ次は、本免学科だ。
「あの人」も受かったみたいだ。よかったね。

学科は予約がいらないので、
「5時間以上の路上練習をして、申告書を記載しなくてはならない」
などの注意事項を聞き、会社へ向かう。


8月11日 「仮免練習中」の札を作って、1日だけ友達に助手席に乗ってもらい、形だけの路上訓練。
スーパーで駐車したら、通行人が「仮免練習中」を物珍しそうに見る。
それもそうだろう、私も見たことがない。

残りの4回は練習したこととして、適当にルートを記載した。


8月某日 本免学科試験

例のソフトでバッチリ学習して、合格
路上試験を予約して帰宅。


9月11日 路上試験(1回目)

路上試験は、細かく言うと3部構成となっている。
@まず最初にある地点まで試験官の指示通りに運転して、基礎的な技術を採点される。
A次にその地点から、自分でコースを申告して、免許センターに戻り、
この間の運転をチェックされる。
ここまでで点数が合格点を割っていなければ、
Bセンター内で、「方向転換」か「縦列駐車」のいずれかを最後に行う。

受付を済ませると、
コース地図と、裏にセンター内テスト(方向転換OR縦列)が書かれたクリアファイルが、
渡された。
が、地図が思いのほか、見づらい。
Aでは、左右折が一回ずつあれば、どんなルートを通ってもいいので、
当然最短のルートをとるべきであるが、
センター周辺の道がよく(通れる道なのか、など)わからず、
結局
、試験前にセンターを1周歩いてまわり、コースを確認した。

で、試験。
年配で陰気な感じの試験官。
ときおり「チッ」という音が車内に響く。
隣の舌打ちにビビリながら、なんとか路上をクリアして、場内の試験(方向転換)に向かった。
前述のとおり、
一応この時点では合格の可能性があるということである。
場内試験は、「方向転換」と決まっていたが、
こちらの方が楽だと思っていたため、
この時点で、合格を半分確信した。

ところが、
普段駐車をするような場所と比べ、極端に道幅がせまく、
なんと2回も切り返してしまった。
仮免1回目で、後部座席に乗ったときの前の受験者がやったように、
あらゆるところで、1回までの切り替えしは、
減点がないのだが、2回やってしまうと、減点となってしまう。
(ちなみに4回やると、失格となる)

で結局、路上はOKだったのに、不合格となった。

ワンポイントアドバイスでは、
路上でも減点が多かったため、最後の切り替えしで点数がなくなったとのこと。
路上での減点ポイントは、左折時の幅寄せと確認が主で、特に、
「歩道が車道と分離されている道路では、
左折のとき車両通行帯の線をはみだして左ぎりぎりを回らなければだめ」
とのことだった。
全然知らなかった。左折のたびに減点されていた、ということだ。


次回9月25日を予約して帰宅。


9月25日 路上試験2回目。

駐車車両をよける際に、道幅があったため、方向指示器を出さなかったら、
「こういうときウィンカー出さないんだー」と、怒り気味に言われ、撃沈。
今度は場内試験にも進めなかった。
難関と思われた仮免が終わり、路上は1回で受かるだろうと、
たかをくくっていただけに、ショックだった。

次回10月4日を予約して帰宅。


10月4日 路上試験3回目。

もう落とせない、と路上では細心の注意を払っていたため、ほぼ問題がなかった。
この日の場内試験は縦列駐車であったが、
前回方向転換で失敗していたから、どちらでもよかった。
縦列では、一発で入った、かに思われたが
「ミラーが完全に入っていない」と指摘を受け、やり直し。
今度は入りすぎで、後車輪が縁石にぶつかった為、
またもや計2回切り替えしてしまったが、
晴れて、
合格となった。

多少甘い試験官、ということもあったろう。
この日は路上を2人受けて、2人とも合格であった。
深々と頭を下げて、お礼をした。

これで、試験という関門はクリアしたことになる。
あとは、「取得時講習」(高速講習、応急救護講習 計7時間を教習所で受講する)
を受ければ、晴れて、免許センターで、免許が貰えるとのこととなった。

「取得時講習は、一日で取れるところもあれば、二日かかるところもあるので、
直接聞いて見なさい」、
など説明を受け、取得時講習を行っている教習所の一覧表を受け取り帰宅した。


早速、近くの教習所に電話で聞いてみると、
「うちは二日かかりまっせ」
とのこと。
当然一日で終わらしたいので、別の教習所にあたると、
「二日でっせ。また電話で予約はできまへん」
とのこと。
そのほかも、「3人以上あつまらないと講習できない」や「早くても12月」など、
なかなか希望通りの教習所がなかったが、
10数校目(稲毛の自動車学校で、家からは1時間以上かかる)で
「うちは、一日で取れて、電話で予約もでき、しかも土曜日もやってるよ」
という所に行き当たる。
しかも後でわかったが、
他では講習の際の高速料金は実費なのに、
ここは学校負担とのことで、すばらしい学校であった。
10月13日を予約した。


10月13日 取得時講習

朝9時に稲毛の教習所に到着。
講習スケジュールなど、一日の説明を受け、
午前中の「応急救護」学科を受講。
人工呼吸や心臓マッサージなどを、ロボットをあいてに行う。
受講生は、その学校に通う若者達と、中年のおじさんが一人と、
私と同じく「失効&一発受験」の奥さん。
奥さんは、技能は合計3回で受かったが、学科は合計8回も受けたとのこと。

おじさんは、免許取消で無免となった組で、
仮免はセンターで受けたが、あまりに時間がかかるため、
路上は教習所で取りに来たという。
路上だけの入校でも、20万円位かかるとのことだ。

応急救護の講習は、なかなかためになって、面白かった。

午後は高速教習。
試験ではないので、気楽なものだ。

学校に帰ったあと、最後に一時間路上の講習を受け、
飲酒運転に関する講習を受けたが、
いつの間にか、「飲酒運転の罰金は100万円」になっているそうで、驚いた。
(ちなみに自転車でもつかまると同じ罰則だそうだ。)

最後に、飲酒運転撲滅キャンペーンのビデオを見て、長い一日が終了。
講習終了証明書を受け取り、帰宅した。


10月14日 朝

教習所から電話がかかってきて、何事かと思ったら、
「証明書に印を押し忘れた、申し訳ないがもう一度きてほしい」という。
とんだうっかりミスだが、
どっちにしろ免許を取りに、幕張免許センターにはいくので、その道すがら寄ることにした。

10月16日 免許取得

稲毛の教習所により、証明書に印を押してもらい、交通費を貰って、免許センターに到着。
諸手続きを経て、
午後2時30分、真新しい免許を受け取った。